仕事をしていると「それは、聞いていませんでした」と言われることがあります。確かにあらかじめ伝えていなかったこともあるかもしれませんが、先輩の立場としては「言った・言わない」の議論ではなく、その先にある仕事の成果について一所懸命に考えて、わからなければ質問してほしかったと感じます。
「聞いていませんでした」に陥らず、ヌケモレなく情報を集めるためには、どうすればよいのでしょうか。
質問にも状況に応じた「型」が存在します。「これだけは必ずおさえておく情報」という型を頭の中にいれておけば、指示や依頼を受けた時、すぐに不明点を質問して解消できるはずです。
ヌケモレなく質問するポイント
その場で質問しなかったことで、その後の仕事の成果が変わってしまう、という事例を通じて、効果的な質問の仕方について学びましょう。もし自分が同じ立場だった時、何を考えどのように質問するのか、想像しながら観てください。
依頼された仕事に取り組むために、押さえておくべき情報の「型」を理解できましたか。映像の中で紹介された型をおさらいしましょう。
2W1Hで、情報を大きく掴む
What … どのような完成形を求められているか
Why … なぜ、そのような完成形が必要か
How … どのように、作業を進めればよいのか
2W1Hを基本として、さらに5W3H(+when / who / where + how much / how many)までイメージできるとなおよいでしょう。
QCDで、ゴールのイメージをつかむ
Q … Quality(品質)
C … Cost(コスト)
D … Delivery(納期)
どのような品質で、どのくらいの時間やお金をかけ、どのような納期で仕上げるかを確認すると、ゴールをより明確にイメージできます。
Must / Wantで、優先順位をつける
Must … 必須事項(絶対に満たさなければいけないこと)
Want … 要望事項(できれば達成したい・満たしたいこと)
2W1HやQCDで把握した情報に、優先順位づけをすることで仕事の進め方を調整できます。
仕事には確認すべき情報がたくさんあります。この仕事は何を目的として何に取り組むべきか、を常に意識していれば、自ずと質問が浮かんでくるはずです。すべての情報を完璧に集めきることは不可能ですが、この情報さえあれば自分の頭で考えられるという最低限の情報までを集めることはできます。
まずは、質問する前に何を押さえるべきか、ポイントで示した型を活用して準備するようにしましょう。
アルバイトや部活動などこれまでの経験を振り返り、「質問しなかった」ことで失敗してしまったことを思い出しましょう。その時、事前にどのような質問しておけばよかったか、今回の学びを踏まえて「学びのノート」にメモしておきましょう。